冷えから体を守る北欧の知恵
フィンランドでは冬時間に変わり、外はすっかり暗い時間が長くなってきました。
長い冬に備えて、室内を温かみのあふれる快適な空間へと整えていく―そんな準備も楽しい季節です。
外気温が下がるにつれて、手足の先が冷たくなったり、体の芯から冷える感覚を覚えたりします。
今回は、美容にも大きな影響を与える「冷え」について、フィンランドの冬の暮らしを交えながら綴ってみました。
☃️体を冷やすリスク
体が冷えると血流が滞り、酸素や栄養が肌まで届きにくくなります。その結果、肌のハリやツヤが失われ、くすみや乾燥が目立ちやすくなります。
さらに代謝が低下すると、老廃物の排出が滞り、むくみや吹き出物の原因にも。冷えは見た目だけでなく、体全体のコンディションにも影響します。
フィンランドでは、ウールのセーターや靴下がファッションでありながら、温かさを保持する機能的な防寒具でもあります。また、体を内側から温めるために、サウナやハーブティーなどが日常的に取り入れられています。
💦サウナで芯から温まる
体の芯から温まる場所と言えば、フィンランドではやはりサウナです。
ゆっくりと温かい蒸気に包まれて過ごせば、血行と代謝が促進され、質の良い睡眠にもつながります。
フィンランドの人々が「サウナ」という言葉を口にすると、自然と笑顔がこぼれます。それはサウナで分泌される「幸せホルモン」エンドルフィンの心地よさが、体と記憶に刻まれているからかもしれません。サウナは、体を温めるだけでなく、心を穏やかにし、深いリラクゼーションをもたらしてくれる場所です。
☕スパイス香るフィンランドのクリスマスドリンク
この季節になると、街のあちこちに登場するのが「グロギ(Glögi)」。
ワインやベリージュースに、クローブやシナモンなどの数種のスパイスを加えた温かいクリスマスドリンクです。
フィンランドでは10月頃からすでに多種のグロギドリンクが店頭に並びます。グロギにも含まれる体を温めてくれるスパイスー特にジンジャー(ショウガ)は、冬の女性の味方です。
🔥視覚から感じるぬくもり
フィンランドの人々は、長く暗い時期を穏やかに過ごすために「光」や「炎」を上手に暮らしに取り入れます。室内では間接照明を灯し、柔らかな光で視覚からの「光のぬくもり」も大切にします。庭先にはランタンの灯り、室内では暖炉の炎やキャンドルの光が揺らめきます。キャンドルの消費量が世界一ともいわれるフィンランドでは、色や香り、デザインもさまざまなキャンドル、そしてキャンドルホルダーがインテリアの一部として大切に選ばれます。揺らぐ炎が好まれるのは、きっとその光が「安心感」や「穏やかさ」をもたらしてくれるからでしょう。
🌟まとめ
冬の寒い時期こそ、心も体も肌も温かく保つ工夫が大切です。
女性の身体はとてもデリケート。冷えによって血流が悪くなると、ホルモンバランスの乱れや肌トラブルを起こすこともあります。
ウールの衣類や温かい飲み物、心をほぐす光の演出など、外からも内からも体を温める工夫は美と健康の両方を守る鍵です。